「遅く、ぼんやり賢く?」:Gemini 2.5 Pro、精度とパフォーマンス低下でパワーユーザーから反発
かつて開発者やデータサイエンティストに愛されたGoogleの最新主力AI、技術コミュニティ全体で不満噴出
AI開発という、一瞬の遅れも許されない厳しい世界では、ミリ秒が重要で精度が必須です。Googleが5月6日にリリースしたGemini 2.5 Proは、主力モデルの待望のアップデートでしたが、最も厳しい目を持つユーザー、つまりプロのコーダー、データアナリスト、技術研究者の間で大きな失望とともに受け止められています。
リリースからわずか24時間後には、フォーラムや開発者向けチャンネルで不満の声が噴出しました。「動作が重いラグ」から「指示忘れ」まで、早期導入者たちは、表面的な丁寧さや処理アニメーションの裏に隠された、大幅な性能低下だと見なすものに対し、警鐘を鳴らしています。
Gemini 2.5 Pro 05-06 ファクトシート
機能 | 詳細 |
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モデル名 | Gemini 2.5 Pro Preview 05-06 |
モデルID | gemini-2.5-pro-preview-05-06 |
料金 (100万トークンあたり) | |
入力 (20万トークン以下) | $1.25 |
入力 (20万トークン超) | $2.50 |
出力 (20万トークン以下) | $10.00 |
出力 (20万トークン超) | $15.00 |
最適 | コーディング、推論、マルチモーダル理解 |
利用例 | - 複雑な問題の推論 - 難しいコード、数学、STEM分野への対応 - 大規模なデータセット/コードベース/ドキュメントの分析 |
知識のカットオフ日 | 2025年1月 |
レート制限 | - 150 RPM(有料) - 5 RPM / 1日あたり25リクエスト(無料) |
「思考に時間をかけ、出力は少なく」:インタラクションにおける不満な変化
ユーザーから報告されている最も一貫性があり、かつ不快な変化の一つは、レイテンシ(応答時間)の大幅な増加です。複数のプロフェッショナルは、Gemini 2.5 Proが以前のバージョンよりも頻繁に、2〜4倍も長い時間「思考」するようになったと共有しています。これらの遅延は、モデルが時々「13秒考えました」のようなメッセージを表示するという新しいパターンによってさらに悪化しており、これは遅くなったペースを正当化しようとしているかのようです。
しかし、その待ち時間の後に出てくるのは、皮肉なことに、以前よりも切れ味の悪い出力です。
「まるで自信をバッファリングしているかのようです」と、ある金融モデリング会社のテクニカルリードは匿名を条件に述べました。「より長く待たされるのに、内容は浅くなっています。特に層状になった複雑な問題に取り組む際に、分析の深さが著しく低下しています。」
この変化は、AIを入れ子になったロジックフロー、統計モデリング、精密なコードレビューに依存しているパワーユーザーにとって特に厄介です。これらの分野では、スピードと厳密さは切り離せません。
認知のずれ:指示実行能力の低下
批判のもう一つの標的は、Gemini 2.5 Proが複数回のやり取り(マルチターン会話)にわたって指示に従う能力が低下したことです。これはプロフェッショナルのワークフローにとって核となる機能です。
複数のユーザーは、モデルが会話の途中で指示を忘れ、ある応答から次の応答へ簡単なパラメータを引き継ぐことさえできなくなったと指摘しています。他のユーザーは、基本的な指示を「